コロナ禍に祈り。「アベンジャーズ」と話題の宗教者たちが、いま伝えたいこと
新型コロナウイルスの感染拡大を受け、宗教者たちが奈良・東大寺に一堂に会した写真がTwitterで話題を呼んでいる。
「#共に祈ろう」。そんなハッシュタグとともに投稿された写真には、いったい、どのような思いが込められているのか。
「新型コロナウイルス感染症の早期終息と罹患された方々の早期快復、及びお亡くなりになった方々の追福菩提のため、宗教・宗派を超えて我々は共に祈ります」
4月24日にTwitterに投稿されたのは、高野山真言宗やカトリック大阪教区、手向山八幡宮などから宗派を超えて集まった7人が、東大寺の大仏殿前に並んだ写真だ。
写真を投稿した東大寺の僧侶で庶務執事として渉外などを担当をする森本公穣さんは、BuzzFeed Newsの取材にこう語る。
「日本ばかりではなく、世界中で影響が出ているこの状況は、広くいろいろな方々が、それぞれみんなで協力しないとおさまりません。我々も宗教者として、自らが信じる宗教に基づいて正しい行動をすることが求められています。少しでも広く呼び掛けようと、このような形で会見を開きました」
「#疫病退散」「#共に祈ろう」と投稿した写真は26万近くのいいねを集めるなど、多くの反響を呼んだ。ソーシャルディスタンスをとって並んでいる様子から「アルマゲドン」「Gメン」「アベンジャーズ」などのコメントも寄せられている。
こうした反響に、Twitterで「大切なことは、いまこの投稿を読んでいるあなたもその一員だということです」と応じた森本さんはこう語る。
「自分だけが良い、ということはいま、一番通用しない考えかた。みなさんがそれぞれの行動をもう一度改めて見直していただいて、他の人の命を守るという気持ちを持って行動していただければ幸いです」
大切なのは「利他」の気持ち
ウイルス禍に対して、もし皆さまの社寺・教会でも特別な「祈り」が行われているのであれば、時間(毎日正午から)を合わせて各地で一緒に行いませんか?時間だけの「密接」です。お互いの気持ちを「密集」させて、「密閉」されたような社会の雰囲気を吹き飛ばせたらと思います。
(Twitter本文:https://twitter.com/kojomrmt/status/1245886234318319616?s=20)
新たな感染症の拡大は、世界中に大きな混乱を巻き起こしている。それまで存在した社会の歪みが露呈し、分裂や批判の応酬も広がっている。