混乱を極めるアメリカ。交錯する嘘と真実に市民は…
死者数が5万人を24日で突破したアメリカ。統計上では世界で最も被害を受けている国と言っても良い。
先日BBCニュースでは、トランプ氏が経済再開の指針を示し、新規感染のピークを超えたとしたが、依然として一部市民は混乱している。
トランプ大統領は、ロックダウンの長期化で公衆衛生上の深刻な損害を生む危険性があると指摘。薬物乱用やアルコール乱用、心臓病やそのほかの「肉体的・精神的」問題が「急増」していると警告した。
また、健康な市民は「条件が許す限り」仕事に復帰できるだろうと、記者団に述べた。市民には「社会的距離」戦略の継続のほか、具合が悪い場合は自宅にとどまることが求められるという。
トランプ氏は、米経済の再開は「慎重に1歩ずつ」行っていくとしつつ、各州知事に対し、「自分たちが何をしたいのかに応じて、非常に、非常に迅速に」動くよう求めた。
トランプ氏は各州知事に対し、「自分自身で決定することになる」、「自分で進めていくことになる。我々はあなた方を助けていく」と述べた。
「我々はあなた方のすぐ側にいる。我々はこの国を開き、経済を動かしていく。国民は働くことを望んでいる」
ここ数日間、トランプ氏は規制緩和や事業の再開時期をめぐり、州知事と議論を続けてきた。トランプ氏は、自分の権限をガイドラインを提示することにとどめることで譲歩した。
かもしれない数もカウント?疑惑のニュース
今回、死者数が急増した要因の1つは、新型ウイルスに関連する「可能性のある」死者も人数に含まれていることだ。これは、どのようにして新型コロナで死亡した人数を数えているのかによって変わってくる。
人口比で言えばアメリカよりも凄惨な地域は欧州に存在する。それに大陸単位で見てしまえば、アメリカは抑えられているとも感じられる。
実際、州によってはうまく行っているところもあるし、ニュースで取り上げられるニューヨークのような例は異例であるとも言える。こうしたメディアの一部変更的(過剰な)報道によって、相当参っている人もいるようだ。
さらには、新型ウイルスによる死者数の増加の背景には、複数専門家やトランプ大統領が警告しているにも関わらず、いくつかの州で経済活動への制限が緩和されつつあることが挙げられる。
実際、国内で最も早期の経済再開を計画する南部ジョージア州では、ボウリング場やスパ、美容院やネイルサロン、タトゥー店などの営業再開が認められており、27日には、同州はレストランでの飲食や映画館の再開も許可する方針のようだ。
他にも日本と同じように、全く危機感を持たず外出して空いたレジャー施設を満喫する人々、日本以上にマスクを付ける文化がないためか、マスクをずらして喋る人などなどが見受けられており、「コロナ疲れ」がアメリカ国内でも出ているという。
トランプ氏はもちろん、こういった州の対応に顔を曇らせているが、なんとコロナ自体がフェイクニュースだとデモをする人々すら現れているのだ。
混乱を極めるアメリカの情勢、世界トップクラスの経済大国であるがゆえに、今後も世界的に暗闇の時代になっていくことは必至と言える。